03/30
2014年7月28日に「排除できない都市化の影響」というトークを書きました。
網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、長野、水戸、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島の17地点が日本における気候観測の指標となる観測点だということです。
その記事でコロりんは、「『都市』でないのは多度津と寿都だけ」と指摘し、これらの指標が都市化を排除した気候観測には相応しくないことも述べました。

都市化・ヒートアイランド現象というのは人口数千人の街ですら起こるもので、「都市」の風格を持つ地域から都市化の影響を排除することはできません。大都市に比べたら都市化の影響は少ない、という程度です。しかもモータリゼーション化の進行に従い、これはむしろ地方都市のほうが市街地の肥大化に拍車をかけており、都市化の影響が強く出ています。これも前述のトークで指摘しました。「都市化の影響の少ない」などというのは17地点の観測点のうち4地点は県庁所在地にあることからも理屈は通りません。

しかも信じられないことに、17地点のうち3地点は「合同庁舎」なのです。
合同庁舎とは、いろいろな官公庁が一カ所に集まって大きなビルの中に入って業務を続けているということです。行政の効率化という面では効果はあるでしょうが、当然そうしたビルなど街の中に作られるもの。こうした観測点を何の疑問もなく堂々と気候観測の指標としていることに驚きを感じます。

では実際に気候観測として、都市化の影響を排除できるのはどの地点か?

気象官署が次々と廃止される中、そうした観測点を探すのは容易ではありません。アメダスでは統計期間が短すぎる。でもその中でも比較的都市化の影響を排除できそうな観測点をピックアップしますと、

「阿蘇山、室戸岬、石廊崎、三宅島、南鳥島、(国内じゃないけど)昭和基地」

などが挙げられるでしょう。厳原なども候補に挙げたいのですが、1990年に移転してしまい、連続性が失われてしまいました。17地点の中にも移転履歴がある官署が存在します。
こうして吟味した結果、岬や離島が多く含まれるのは仕方のないことです。
弱点としては内陸の観測点が少ないこと。なんとか候補を挙げるとすると奥日光(日光中宮祠)などが候補に挙げられますが、ここも微弱ではあるが都市化の影響が考えられる環境です。

今挙げた地点は、満点とはいかないものの、現在気象庁が気候観測として使っている17地点に比べれば格段に正確な変動を把握できるでしょう。
(15.3.30コロりん記)
03/28
過去数回、トークでも紹介した「アストロ球団」。作者は中島徳博氏ですが、原作担当は遠崎史朗氏なので、遠崎氏の野球観について語ってみます。

「緋が走る」(作画:あおきてつお)などのように傑作として残っている作品もあるのですが、遠崎氏の作品はどこかで荒唐無稽さが顔を出すことの多い傾向があります。
「アストロ」もまさにそんなノリで描いた作品で、ルールなど一部に理解の浅い面もあるのですが、今回はこのマンガの「投手」について扱うことにします。

「アストロ球団」の主人公であり、エースで主軸打者というスーパーマン的な活躍をするアストロワンこと宇野球一
目にもとまらぬ豪速球を投げます。下のコマでも「堀内より江夏より速い」と書かれていますから、相当な豪速球投手であることが強調されます。…とここまでは野球マンガによくある設定。
15328.jpg

ところが実際には球一は「技巧派」の投手なのです。最初に登場した時は二段ドロップ、次に三段ドロップ(ドロップとは縦に割れるカーブもしくは縦スライダーとされる)、ロッテ戦で開発した魔球がスカイラブ投法ですが、これは落ちる変化球であることが判明します。そしてビクトリー戦で最後の魔球ファントム魔球が現れますが、これもまた落ちる変化球です。

一方では速球の扱いはかなり軽くなっています。
無名の高校生との対戦でこそ通用しましたが、その後は球一の速球はプロ野球の並の選手にも痛打されることの連続。速球勝負をした場面では、ロッテ戦ではリョウ坂本に、ビクトリー戦では峠球四郎に「(速球に)逃げるとは見損なった」「なめるな!」などと罵倒される有り様。球一の速球はそのまま解釈すれば
「球速はあるが、スピンがかかっておらずキレがない」
ということになるのでしょうが、おそらく遠崎氏はそうは思っていなかったのでしょうね。

遠崎氏の中では、
「速球とはまっすぐ飛んでくる打ちやすいタマ」
という意識があったのだと思います。

実際には「速球」はどんな変化球よりも打ちにくい球種なのです。特にアストロの中でもわずかに登場した江川のような、「バックスピンが効いた快速球」はボールの下を叩いて空振りやポップフライになりやすく、投手にとっての最大の武器になります。
江川氏は中学高校時代から、ボールにスピンをかけて速く見せることを心がけていたそうですから、スピンのかかったキレのあるタマは威力があることは当時から知られていたはず。遠崎氏はここに気づいていなかったフシがあります。

なお現在では速球は見せ球で、決め球は変化球(もしくはツーシームなどの半速球)であることが目立つようになりました。フォーシームのスピンのかかった速球で勝負するのは楽天の則本昂大投手ぐらいでしょうか?
外野に打球を飛ばされることを避けるためにそのような傾向になったのでしょうが、本当に球威のあるフォーシームファストボールはなによりも打ちにくいタマであることを忘れて欲しくはないものです。
(15.3.28コロりん記)
03/25
さてもう春も本番にさしかかり、そろそろ雪の季節は終わろうとしている名古屋ですが、実は名古屋には「乾いた雪」「湿った雪」の両方が降ります。
「乾いた雪」は冬型の気圧配置で降る雪。若狭湾から流入してくる雪雲による雪です。この雪は北陸では湿っていますが陸越えの濃尾平野までくると乾いた雪になります。一方「湿った雪」とは南岸低気圧の雪。南からの暖湿気を伴った雪ですから湿っているのは当然。

雪の「乾き具合・湿り具合」を表す指標には「雪水比」というものがあります。降雪量を降水量で割ったものですが、「乾いた」冬型の雪はこれが2程度。「湿った」南岸低気圧の雪は1程度になります。

さて、ヤフー知恵袋などを見ていると、「乾いた雪が積もりやすい。湿った雪は積もりにくく、そして融けやすい」などとほとんどの人が書いています。

でもこれ、大間違い!

まず雪が乾いている方が積もりやすいか、湿っている方が積もりやすいかを雪水比で表すのが妥当か?という問題。通常は降ってくる雪片の密度で比較するのではないでしょうか?
これで比較すると、「湿った雪」のほうが断然積もりやすいのです。
これは考えてみれば当然のことで、乾いた雪は水分が少なくスカスカの状態ですから、消えていくのも早い。一方べっちょりとした湿った雪は融けるまでに時間がかかります。

次に融ける時のことを考えてみましょう。
乾いた雪は積雪の量こそ多いものの、中は空気をたくさん含んでこれもスカスカの状態です。要するに雪の持つ「容量」が小さいのです。だから融かすだけの熱も少なくて済む。また乾いた雪には「昇華」という、積雪から直に水蒸気に変わる現象も起きやすい。
比べて南岸低気圧などで降る湿った雪は水分をたっぷり含んでずっしりと重量感があり、融かすまでに必要な熱の量が格段に大きいのです。昇華も起きますが、乾いた雪に比べるとその割合は小さい。

もちろんこれらは「同じ条件で比べた場合」という前提付きです。そこで1994年2月3日と1994年2月12日に降った雪を比較してみます。
153241.jpg

2月3日の雪は冬型で降った「乾いた雪」で、降水量8.5ミリで降雪量11センチです。一方、2月12日の雪は南岸低気圧で降った「湿った雪」、降水量21.5ミリで降雪量12センチです。雪水比でも乾いた雪は倍以上になります。
雪の降った当日の最高・最低気温はともに3℃程度と-1℃程度でほとんど同じです。そしてこれらの雪が解けるまでの日数を見てみると、乾いた3日の雪は2日間で積雪が終了しているのに対して、湿った12日の雪は積雪状態が4日間続いています。
2013年1月14日の東京の雪は雨が途中で雪に変わった事例です。この時は雨を含んだベタ雪であったことになりますが、この雪はわずか8センチながら、なんと6日間も残っていたのです。
153242.jpg

雪に関しての総合的な説明をすると、
「乾いた雪は積もりにくく融けやすい、雪水比は大きい。湿った雪は積もりやすく融けにくい、雪水比は小さい」
ということが言えます。
ただ雪が乾いている・湿っているにかかわらず、あっという間に融けてしまう雪もあります。おそらくは雪質の影響なのでしょうが、これらの特性はコロりんにもよく分かりません。

南岸低気圧の雪は春先に降ることが多いもの。雪のあとに春の陽気が来れば融雪も進みますので、「湿った雪は融けやすい」と思うのかも知れませんが、同じ条件で比べると湿った雪は積もりやすく融けにくいという事実をお間違えなく。
(15.3.25コロりん記)
03/23
え~、この童謡、戦前からあったんですね。
歌詞の内容からするとどうも路面電車を歌ったものらしい。コロりんは車掌さんの同乗する路面電車やバスには乗ったことはないのですが、半世紀ほど前まではありふれた光景だったようです。

通常規格の鉄道には今も車掌が乗っています。ローカルの2両編成なんてのにはさすがにいませんが、名鉄でも快速特急などには車掌は同乗しています。
15323.jpg

戦後でも中村メイ子「田舎のバス」では歌の主人公は女性の車掌です。この歌は1955年に出ていますから、当時は車掌というのは普通の存在であったばかりか、女性の進出する職種であったことも分かります。
さて現在思い浮かべても、名鉄では女性車掌というのにはほとんどお目にかかったことがありません。20年以上電車通勤を続けてきて数回あったかな…? むしろ女性運転士のほうが記憶に残っています。もっとどんどん女性を登用すればいいのに、と思います。

さて鉄道はともかく、バスで現在も車掌さんが同乗している例があるのか? 
ガイドの同乗することの多い定期観光バスも路線バスのうちですが、ここでは狭義の車掌の定義に従って、通勤通学用に使われるバスに限って調べてみました。

意外と鉄道マニアならぬ路線バスマニアな人も多いのですね。それ専用の情報板もあったりしましたが、コロりんの探していた「観光用でなく」「定常的に」「専門の」車掌さんが乗るバスというのは見つかりませんでした。関東の国際興業バスが数年前まで乗車していたようですがこれも今は廃止されているようです。
昔は「ワンマンカー」という言葉もありましたが、今やすべてがワンマンカーの時代。この言葉も死語になりつつあります。

それどころか、現在では無人車が営業運転している例があります。さすがに路面交通のバスではありませんが、軌道を走る鉄道や新交通システムならこれができます。東京の台場や有明など湾岸を走る「ゆりかもめ」はこの無人運転をしていますし、名古屋近郊なら「東部丘陵線」すなわち「リニモ」が無人運転です。いずれも専用軌道を走る、ダイヤのシンプルな路線に限られていますが、無人鉄道はすでに全国各地にあるのです。

新幹線も専用軌道を走るので、安全性が高まると「車掌はいるけど運転士がいない」ような時代が来るのかも知れないですね。なにせ技術は日進月歩、リニアも将来的には無人で東京~名古屋~大阪と日に何十万人もの人を運ぶことになるかもと思うと、ちょっとすごいことのように思えます。
(15.3.23コロりん記)
03/20
今月の13日の金曜日(2月は7で割り切れるので13金は2カ月続くんだね)、高畑勲監督の「かぐや姫の物語」が放映されました。
コロりんはリアルタイムで観ようとしたのですが、当夜は金曜の夜ということもあって娘と遊ぶ約束をしていました。放映時間は23時近くまであると聞いた娘は泣いてしまいました。よほどコロりんと遊ぶのを楽しみにしてたようです。
15320.jpg

ということでTV放映はやめ、録画を観ることにしました。
これ、今までレンタルもできなかったんですね。最近はどうか知りませんが、数カ月前まではレンタル対象にすらなってなかったような…。
故人が声優で参加しているくらいですから、この映画の製作には相当な期間を費やした模様。
絵柄が特徴的で、筆描きの絵をそのまま水彩画のような淡いタッチで塗り、その絵を動かすことで斬新さを出しています。全体には動きは大きかったのですが、人間の表情には乏しさを感じます。

原作の「竹取物語」では、月の世界では地球に憧れることこそ不浄な行為であり、言ってみれば月の世界はかぐや姫に
「お前、実際に地球に行ってその実態を見てこい!」
というわけだったんですね。それでかぐや姫はすべての記憶を消され、地球の竹取の翁のところへと送られる。月世界の住民たちはかぐや姫が生活に困らないよう金銀財宝を送り込みます。これによって物質的にはかぐや姫は何不自由なく暮らせるわけです。ですが、物が満たされてはいても、雛壇に飾られる窮屈な生活を嫌うかぐや姫は何度となく豪邸を飛び出してしまいます。

帝に手籠めにされかけた時、映画のかぐや姫はフッと姿を消しますが、これは原作でいうところの、地球への呪縛が解けたところを意味していると思われます。すなわち地球の不浄さを知ったのがこの瞬間。この一瞬でかぐや姫が月に帰る運命は決まってしまったのです。

かぐや姫は月に帰りたいのか帰りたくないのか? 
ここでは揺れる心模様があると言えますが、おそらく「地球の不浄さを知っても、やはり地球に残りたい」というのが実際のところだったのでしょう。
実際、迎えに来た月からの使者の地球を見下した態度、その傲慢な言動には虫酸が走ります。こんな高飛車な世界にも住みたくない! だいたい不浄なのは地球人だけか!?

ただかぐや姫の心情がラスト間際では描き切れていない。そして前半部分の不要とも思える冗長な展開は見ていて苦痛でした。
無駄な部分を削ぎ落とし、洗練されたアニメーションに作り上げていくディズニーとの差はそこにあります。ディズニーが見ていて退屈さを感じさせないのは、こうした余計な部分を見せないからです。
アカデミー賞ではアニメ部門は「ベイマックス」が取りました。「アメリカ人の身内びいきだ!」という声もあったと言いますが、それは日本という国を過大評価し過ぎです。「かぐや姫の物語」は映画としては及第点ではありますが「ベイマックス」の敵ではありませんでした。

放映からアップまで一週間を要したのには、頭を冷静にして書いた方がいいかなと思ったからです。「ベイマックス」や「アメリカン・スナイパー」も今考えるとそうしたほうが良かったように思います。
(15.3.20コロりん記)
03/17
「ゼルダの伝説」シリーズで最重要級のアイテムとして知られるのが「あきビン」です。
現実世界では資源ゴミにするのか困るようなブツでしかありませんが、ゼルダの世界においてはとにかく貴重品です。この「あきビン」。
水を入れるのは常識として、回復薬を入れたり妖精を入れたり、その他にも温泉、牛乳、虫、幽霊、タマゴ…さまざまな用途があるのがこの「あきビン」。時に必須になることもあります。

さて「ムジュラの仮面」では第3ステージとして「海賊の砦」と「海蛇のすみか」に存在するゾーラのタマゴの回収するというミッションがあります。「海賊の砦」には4つのタマゴ、「海蛇のすみか」には3つのタマゴがあるので、これを回収しあきビンに入れて持ち帰るわけですが、ここまで進んだ時点ではコロりんは2つのあきビンしかありませんでした。あきビンが4つあればダンジョン探索は1回で済みます。

なんとかあきビンの数を増やそうとすると、さまざまなミニゲームをクリアしなければなりません。ところがこのミニゲーム、どれも非常に難しいのですよ。
コロりんはまずゾーラの里からほど近い「ビーバーレース」に参加しました。ここでビーバー兄弟に連勝するとあきビンがゲットできるのです。
ミニゲームは水中で回転するリングを2分間に20個順番にくぐっていき、相手のビーバーより早くゴールすればいいのですが、最初のリングでモタモタしてしまい、ちっとも勝てません。何度かプレイしていくうちになんとかコツはつかみかけて来たのですが、それでも16~17個が限界でした。

「もうあきビンはいいや。面倒くさいけど、ダンジョンを2回探索しよう」
という気になり、それぞれのミッションを2回ずつ行うことでなんとか時間内にゾーラのタマゴを全部回収できたのです。(3日間の制限時間内に7つ全部回収しないと、時間を巻き戻した時点ですべて初期状態に戻されてしまう)

とそうこうしていると、このレースゲームに目をつけた娘が「ビーバーレースやりたい」と言い出したのです。もうイベントはクリア済みですが、万一レースに勝ててあきビンが入手できればそれにこしたことはないとゲームを娘に渡しました。
娘は何時間もひたすらこの鬱陶しいビーバーレースを行っていましたが、なんとついにビーバー兄弟に勝利しました。両親が散々プレイしてもクリアできなかったこのミニゲームをよくクリアできたな(感心)。
153112.jpg

これであきビンは3個。まだまだゲームを余裕もって進めるのには物足りませんが、とりあえず助かったよ。ありがとう。
153111.jpg

さて「ムジュラ」の無理ゲー感は半端でありません。「はぐれ妖精」を集めるミニゲームははっきり言って攻略本・サイトなしには不可能と言ってもいい。「○○の範囲の敵を全部倒すと出現」なんて、馬なりプレイでは絶対に分からないからです。さすがに条件を与えられていない状態でこのゲームを進行させるのは娘にはまだ不可能なようです。
まあそのへんの無理ゲー感は後日にでも。
(15.3.17コロりん記)
03/14
この社会で働く労働者は雇用主に比べて弱い立場。無理難題を押しつけられ、拒否すればリストラ対象にもされかねません。そこで必要となってくるのが「労働組合」という組織です。労組は法によって保護され、この組織との対話は雇用側の暴走を阻む砦ともなります。
日本では「御用組合」というものも多く、労働者の味方どころか、会社側の無理難題を納得させる組織になってしまっている事例も多いといいますが、まあ健全に労組が稼働していれば労働者の味方になってくれるはずです。

さて個人事業主ともなるとこうした労組が作りにくく、何かとクライアント側の横暴がまかり通ってしまう例も多い。

その一例が「漫画家」です。
芸術や音楽など、カルチャーを生業にする人は実力がすべて。活躍できないのは実力がないからだ、と突き放す人は実態を知らない人です。実際にはカルチャー世界もコネが横行しています。活躍している漫画家には、有名漫画家のアシスタントをしていた人が多いのがその例。やはり編集部にコネを作っておくことは有利に運びます。
『たまたま~日常に潜む「偶然」を科学する』(レオナード・ムロディナウ著)を紹介したトークの時にも述べたのですが、成功には「運」がつきまとうのです。いや、同等の実力がある候補者のごく一部の「幸運者」のみが成功する、と言った方が正しいでしょう。
15314.jpg

そこで未千夜の話です。未千夜はアンソロジーマンガを描いていた頃から、
「わたしって巡り合わせが悪いんだよね」
とは彼女がかつて言っていたことですが、実際そう思います。作品を持ち込めば、
「これは出せばヒットすると思うんだけどね、今ウチの雑誌には設定のかぶる作品があるから…」
またある時は、以前持ち込んだ時にページ数が多すぎるからといってお蔵入りにされた作品を、
「50ページの穴が空いちゃったんだ。このプロットなかなかいいから5日間で描けない?」
と言われたこともありました。無理です。アシもいないのに50ページを5日間でなんて…。

そんな未千夜を見ていて無性に腹が立ったことがありました。それは雑誌の依頼を受けて原稿を書き、墨入れまでして送ったあとのことです。出版社のほうでなにやらトラブルがあったらしく、その雑誌は出版されませんでした。さてコロりんとしては
「出版できないのはあちらさんの都合であって、こちらは依頼された仕事をこなしたんだから原稿料を受け取れるだろう」
と言ったのですが、未千夜は
「ううん、マンガは出版されないことには一銭ももらえないよ」

いやぁ、コロりんが今の仕事でこんな扱いされたらブチ切れますね。まず間違いなく組合に相談するか、労基署に訴えるか、へたしたら訴訟でしょう。
「でも漫画家ってそういうものなんだよ。文句言ったら次から依頼が来なくなるよ」
未千夜はすっかり諦めていました。

児童ポルノ規制問題で、表現の自由を求めて漫画家が声を上げたことはあります。しかし労働環境改善という観点からの共闘は見たことがありません。大御所と呼ばれる漫画家も「実力の世界だから」とこういう点には興味がなかったのでしょうか? でも彼らも実力だけで大物になったわけではありません。「運」の要素が非常に大きかったはずなのです。
売れっ子漫画家から「漫画界の待遇改善」という要求がまったく聞かれないのは残念です。

声優は組合を組織して権利を勝ち取りました。プロ野球選手も組合を作り、待遇は以前より格段に改善しています。
「売れない漫画家を売れっ子にしろ」と言っているわけではない。少なくとも、依頼を受けてこなした仕事の報酬ぐらいは支払うのが当然という「常識」を根付かせるには大物の協力が欲しいのですが、そんな気配はありませんね…。
(15.3.14コロりん記)
03/12
ライトユーザー向けにドラクエ11は据置き機という希望を捨てて、とりあえずは3DSで出したらどうか? という提案をしました。

「ドラクエ11」は3DSで出すべきだ

しかし、その後いろいろ考えているうちに「どのみちコンシューマでのドラクエはもう終わったのかも」という考えに傾いてきたのです。その理由は以下の通りです。

ドラクエは基本的にコマンド選択だけのゲームです。一部の番外編的なゲームを除いてはすべてアクション味なしのコマンド選択のみで進みます。すなわちコンシューマゲーム機ならではの深い操作性といったものが必要のないゲームです。
かといってポケモンのように複数の作業をこなしてキャラクターを強化するといった要素もありません。レベルアップのみが強化です。

ということはですね、つまりはコマンドのウインドウが開いていれば、あとはそれをタッチするだけで進行するのです。
ダメージにおいてランダム性はありますがそれをプレーヤーが左右することはできません。コマンド入力したらあとは黙って見ているだけです。

ということはどういう意味か?
スマホで十分なのです。スマホの画面をタッチすれば、それでドラクエはプレイできるのです。

ドラクエ10はオンライン専用という少々変わった性質を持っていましたが、その発表の際に「ドラクエ11は今までにない形になるかも知れない。たとえばスマホで、とかそんなこともあり得る」と述べていました。国民的RPGとは言ってもその操作性はきわめてシンプル。
そう、まさにドラクエはスマホ時代に合ったゲームなのです。

もしドラクエをコンシューマ専用として出したいのなら、スマホではできない要素を入れることが必要です。
コロりんが最近ハマったRPGはすべて複雑なキー操作を必要とする、コンシューマ機ならではのゲームなのでした。たとえば「ファンタジーライフ」「ルーンファクトリー」…。これらはまさにコンシューマ機でなければできません。

昔のゲームはコンシューマしかないも同然でした。そこに単純な操作のゲームであればスマホでもできるということになって、こうしたジャンルがスマホに流れました。その分コンシューマ市場は縮小したのは確かでしょう。ですが、言い換えればコンシューマしかできないゲームからファンが離れることはありません。
スクウェア・エニックスはスマホ展開に抵抗がなさそうですし、課金要素を盛り込むことにも積極的です。であればドラクエをF2Pとして第一章だけを無料にして、その後を課金型にしていけば興行的には成功しそうです。もっともそうなったドラクエを、どれほどの人が「国民的RPG」と認識してくれるかは不透明ですが…。
(15.3.12コロりん記)
03/10
今やスマホ・PC等へのダウンロードゲーム市場の大きさはパッケージゲーム市場の2倍以上に膨れあがっています。
中でも主流なのはF2Pというゲーム方式。Free to payの略称で、いわば「基本料金無料、踏み込んでプレイしたい人には課金あり」という手法のゲームです。
いろいろと問題を抱えている商売方法であることはニュースを通じてもご存じの方も多いかと思いますが、F2Pの動向を簡単に紹介しますと、まず「DL本数が多い」。1カ月平均で2本以上のゲームをDLしているのだそうです(株式会社CyberZによる調査)。そして「利用者の女性が占める比率が大きい」というのもあります。コンシューマは敷居が高くてプレイしにくいが、スマホで片手でできるゲームなら…というところなのでしょう。
詳しくはここなどを参考にしてください

さてF2Pがこれだけ広がりを見せてくると、コンシューマ業界も手をこまねいて見ているわけにはいかないとばかりに同じことを始めたわけです。
たとえば「電波人間のRPG」で人気を博したジニアス・ソノリティは「電波人間のRPG FREE!」を無料配信しました。これは過去3作のヒットへの御礼といったところでしょうか。あとは「バッジとれーるセンター」「ポケとる」などもF2Pの手法にそのまま乗っています。
15310.jpg

これらは配信開始数日であっという間に100万DLを突破しました。コンシューマソフトなら「ポケモン」「妖怪ウォッチ」「モンハン」ぐらいしかない現象です。それだけ「無料」という言葉には魅力があるのです。スマホゲームが「基本無料」をうたう理由もよく分かります。それと「何百万DL突破!」という宣伝文句はさほどのものでもないことをも示しています。

ところで無料配信のゲームを無料のままでプレイされていては金儲けにはならない。スマホゲームがここまで成長したのには課金する人がいるということです。

「貧乏人ほど課金する!?」年収別!パズドラーの課金額徹底比較!!

(上のリンク先はタイトルだけで早合点しないでください)
このデータには驚愕です。まずパズドラユーザーのうち、質問の回収に応じるのは課金者が多いという、調査方法によるバイアスがかかっている可能性はありますが、それを差し引いても平均課金額が48,000円以上! 3DSソフトなら10本買えてしまう金額です。これならF2Pが隆盛をきわめるわけです。なんせ少数であっても課金する人は大金をつぎ込んでくれるのですから。
メジアン(中央値)が5,000円という点には特に注目。これは「平均貯蓄額」の統計と同じで、とてつもなく大金をつぎ込んでいる人が平均値を押し上げているのです。
こうなるとスマホゲームの伸長ってのは、少数の大量課金者に支えられているのではないか? 意外とライトな層はハマってはいないのではないかという気がします。

さてと、ここまで話を進めてきたわけにはコンシューマにもパワー回復という形式で課金をさせるゲームがあるということです。例えば「ポケとる」などがそうです。プレイしているといずれ止まってしまう、地道にゲーム機をスリープにしてパワーを回復させればいいのですが、熱くなった人は続けてプレイするには課金する手っ取り早い手段をとる…。
ですがコンシューマの場合、この手法を取ったゲームは残らず批判されています。ジョジョしかり、テイルズしかり…。

コンシューマには必ずコアなファンが一千万単位でいるはずですので、パッケージだけで売る、もしくは課金するにしても射幸心を煽らない形にとどめる、といった抑制が効かないと、むしろ無料で作らねばならない条件の元ではコンシューマゲームが質的低下を来して凋落する可能性もあると思うのです。
前述したように、スマホゲームの大収入源となっているのが少数の大量課金者であるらしいことを考えればなおさら…。
(15.3.10コロりん記)
03/06
夏になるとよくTVなどを賑わすのが、
「気象台では35℃などと言っていますが、ここの道路ではこの通り、43℃もあります!」
ってな温度計を夏の日差しに直接照らしての報道ですね。さすがにニュース番組やちゃんとした天気予報のコーナーではこんな煽りめいたことはしませんが、ワイドショーなんかもうやりたい放題(笑)

でもそんな疑問は持つことがあるようでして、「なぜ道路上で日に当てて温度を測った数値は採用されないの?」という質問は気象関係の官庁や事業所ではよくあるようです。

そんな疑問にうってつけの問題が起こりました。

「10℃下がる」はダメ 日よけネットの表示に措置命令(朝日新聞デジタル)

住宅建材メーカーに措置命令 庭先ネットの宣伝巡り(日本経済新聞)

例によってリンク切れを起こす恐れがあるので、ここではより細かな説明を行っている朝日新聞の記事を抜粋します。

消費者庁によると、同社は「シェードネット」という屋外で張って使用する日よけネットを取引先を通じて販売。2012年2月~昨年11月、カタログやホームページに「シェードの下は気温が平均約10℃下がります」などと表示していたが、同庁は専門家の助言などから気温は下がらないと判断した。(中略)
消費者庁の山本慎上席景品・表示調査官は「大気の温度である気温は日射熱の影響がないよう測定するもの。日光を遮っただけで気温が下がることはない」と話した。(中略)
(企業は)「表面温度を気温と誤って表示してしまったことが原因」とする文書を公表した
(以上引用終わり15.3.5記事)

つまりですね、この会社では「日よけネット」による「日光を受けて熱くなったネットの表面温度と、部屋の中の日陰の気温」を比較していたのです。
これこそが気温を日光に温度計をさらして測らない理由なのです。そんな質問が気象台に寄せられたのがこちら、

「どうして日なたで気温を測ると測定不能になるのですか? 理由を教えてください。」
を見るとその意味が分かります(どうでもいいがヨッシィさんとかドクターマリオさんとかの質問者のHNもなかなかに味があります…)。
日に当てて温度を測ると、気温ではなく日光によって温められた「温度計の温度」を測ってしまうことになるのです。ですから日光には直接当てずに、その周囲の空気の温度を測るわけですね。露場と呼ばれる芝で敷き詰められた観測場所で測るのは、どこでも同じ条件で比較できるようにするためです。

あと意外に多くの人が勘違いしていること。
「気温は日陰で測る」
実は気象台でもアメダスでも温度計はふつうに日なたに置いてあります。ただ日光が直接当たらないように筒(通風筒という)の中に温度計の感部が入っています。ここにファンで外から風を送り、その空気の温度を測っているのです。
「日光が直接当たらない≠日陰」
であることに注意が必要です。
(15.3.6コロりん記)
03/03
娘が使っているベネッセ社の「チャレンジ3年生」にこのような問題がありました。

「13人の子どもに、ひとり9こずつクッキーをわたします。クッキーはぜんぶでいくつでしょう? 式と答えを書きなさい」

とまあ、こんな内容です。すると、この教材に出てくるお兄さんが、
「13×9としたら間違いです」
と断言していたのです。

実はこの問題は2年生の時にも娘が×バツをつけられた問題でして、納得いかないコロりんは担任に質問したことがあります。質問としては、
「かけ算では交換法則が成り立つ。つまりA×BもB×Aも同じこととして扱われるはずである。どうして不正解とされたのか?」
担任の教師は困っているようでしたが、「教科書ではそう教えることになっているから…」という回答にならないような答えが返ってきました。

小学校では「かけ算では、目的とする単位(次元)を先に書く」という意味不明な取り決めがあるようです。ましてやベネッセ社は完全にこれが正解と限定しており、それ以外の答えは認めないという頑なな態度です。

そこで「学習指導要領算数編」を見ると、この58ページに、
「(単価)×(個数)=(代金)のような「言葉の式」もある。」
などと書かれています。これから「目的とする単位(次元)を最初に書け」と読めるようにも思える。ところが同ページには別に
「a×b=b×a」
などという交換法則も紹介しているのです。
ではこれをどう解釈するのか? 
要領では次のような例も掲載されています。
「例えば,「3人で遊んでいるところに4人来ました。」という場面を,3+4の式に表すなどの指導をしている。」
これからすると「3+4≠4+3」という意味にも取れますが、そうした指導は学校でもしていない。問題になるのはかけ算の時だけ。つまり前述の代金の例も、あくまでも乗法の一般的な書き方を示しただけで、交換法則を成り立つもとにはこだわらないと考えるほうが妥当でしょう。

つまりベネッセにしても教科書にしても、誰にも要求されてもいないことを勝手にルール化して子どもに押し付けてくるのです。それでいて、「25×132のような計算は、132×25と考えたほうが計算が楽です」などということを書いています。これってとてつもなく矛盾していますよね。

学習指導要領では細かな計算ルールを作ることより、いかにすれば子どもたちに分かりやすく計算方法を身に着けさせることができるか?に重きを置いているわけで、文章で書かれているので読み方次第ではどうとでも些細なルールを作ることができる、そんな面があります。これに関しては教科書や教材が深読みをし過ぎているのではないでしょうか?
冗長になるので避けたいかもしれませんが、「(単価)×(個数)=(代金)のような「言葉の式」もある。しかし交換法則から前後を入れ替えることも可である」と明記したほうが良いように思えます。
もし指導要領が単位(次元)の順序にまでこだわる乗法を教えろと言っているのなら、文部科学省は間違っています。いやこれはお役所批判とかじゃなくて純粋に数学的に。

数学は世界共通…いや映画「コンタクト」風に言うと宇宙共通の言語。こんな狭い空間での解釈で型にはめるような教育方法には疑問を抱くのです。
(15.3.3コロりん記)
03/01
3DSのダウンロード専用ソフト、スリーディーパブリッシャーのSIMPLEシリーズVol.35「THE呪いの廃校舎~呪いの仮面と双子の少女~」を購入し、かなり前にすべてのエンディングを見ました。発売されて時間も経っていますし、もうそろそろネタバレリーナしてもいい頃かなと思い、記事にしてみます。
このシリーズは昨年「呪いの廃病院」をプレイし、フリートークでもその経過をアップしましたが、今回の「廃校舎」はシステム的にはほとんど同じです。
153011.jpg

謎に満ちた建物の中に突然放り込まれる主人公。そこで「魂の器」に必要な魂を捧げてEDを目指します。
主人公と途中から合流するふたりの姉妹。顔になぜか仮面を着けていますが、どのEDでも仮面の下はゾンビー顔ってことはありません。

前回通り、同じ色の魂をのみ集めるのがED集めに有効なのですが、前作「廃病院」よりはEDの変化が少ない。今回はフラグ立てが不十分なままに魂を集めてしまうと自動バッドエンド直行です。同じ色の魂集めてもまったく同じバッドってのはちょっとねえ…。

前作通りに廊下を歩いたり、特定のポイントをクリックすると人魂が出現します。この人魂を写真で採取するのですが、今回はかなり慎重に集めないと前述のとおり、バッドへ転落です。
廊下を歩いているとやがて人魂が現れる。それでも構わず歩いているとギィ~ッ!という音がして人魂が悪霊に変化します。さらに無視して歩いていると…出るんです。包丁を持った「ユリカ先生」が。
いや~この先生の出現がかなりキてるんですわ。顔つきはまるで口裂け女のよう。娘などユリカ先生に追いかけられると怖がってコロりんにしがみついたりします。

トゥルーエンドらしい青の魂を集めたEDで、この校舎で起きた事件の数々が時系列的に紹介されます。そうだったのか、あの双子の姉妹は…。そして主人公の正体も…。
もっともレアとされる黄色の魂を集めるのが時間かかります。ということは黄色の魂のEDとは…。
153012.jpg

このゲームをするときは夜、もしくは昼には遮光カーテンを閉めて、部屋の電気を消して、そして最強3Dにしてヘッドホンで音量いっぱいにして遊んでください。そりゃあもう「呪いの廃校舎」の世界を嫌っちゅうほど堪能できること確実ですから(笑)。
(15.3.1コロりん記)
プロフィール

五十 未千夜

Author:五十 未千夜
前HP「ぱーぷるトライアングル」続編ブログ。「フリートーク」の続編です。

別サイト「数のお遊び 1、2のポカン」も追加しました。

未千夜の過去人形ブログも兼ねています。

<このブログに登場する我が家の住人> カスタムをほどこした子には(★)がついてます。

[Lati]
千影:Yellow Laches(★)
未影:Yellow Pury(★)
こりす:White Pury(★)
こじか:White Laches(★)
ひな:White Pury眠(★)
[ROSENLIED]
紗弥:Arina 
華弥:Poppy (ver.Girl)(★)
リズ:限定Lime(★)
ロゼ:限定眠りLime(★)
[piposdoll]
メルル:眠りBaha
ティーティ:Ringo(★)
アリス:Alice Jr.
[VOLKS]
由沙:幼天使ゆき 白雪(★)
由他:幼天使ゆき(★)
一葉:幼SDネオン(★)
鈴菜:幼SD鈴菜
[FELIX]
るぅ:Brownie Momo(★)
すぅ:Brownie Momo眠(★)
ちぃ:Baby(★)
ぽぅ:Brownie PEPE(★)
[CUSTOM HOUSE]
セラ:Bisou Ai Muu
サチ:Bisou Ai Pepe
ウリエル:Petite Ai ウリエル
呼子:Ange Ai Nari(★)
ガブリエル:Petite Ai ガブリエル(★)
ハナエル:Petite Ai ハナエル(★)
ミュリエル:Petite Ai ミュリエル(★)
[theOrientDoll]
キリエ:So JI(★)
[ELFDoll]
ぷぅてぃー:CherryB Babies-JULIA
ぷぅにぃー:眠りJULIA
[Leeke]
アーシャ:Mingky
[SOOM]
[MD/Jul] Keny(★)

[iMda Doll]
Modigli3.3 (★)
Modigli2.2

ロルドール(★)

ブログ内検索